デュタスとは
AGA治療薬は現在さまざまな種類の薬が流通しています。今回はその中でも2chや口コミサイトで見かける「デュタス(Dutas)」という薬をご紹介いたします。
デュタスは、前立腺肥大症治療薬であるアボダートのジェネリック医薬品です。ドクターレディーズラボラトリーズ(Dr.Reddy`s Laboratories)社が販売・製造を行っています。
デュタスの有効成分はデュタステリドでAGA治療薬のザガーロと同成分です。含有量も0.5㎎でザガーロと同容量ようになります。デュタスは錠剤タイプではなくカプセルタイプとなっており、中に液体が内封されています。1箱には300錠になっており、30錠のシートが10個入っています。
ヘアサイクルとAGA
ここからは薬の効果について説明する前に、何故AGAになるのかを少しお伝えします。それには髪の成長であるヘアサイクルというものが関わってきます。これには大きく分けて3つの期間があります。
1.成長期:毛髪を生やす毛母細胞が最も活発に働く期間で2~6年ほど続きます。
2.退行期:毛髪の成長が弱くなり脱毛の準備期間で2~3週間ほどで毛髪全体の1%がこの状態になります。
3.休止期:毛髪が生え変わる準備期間で約3~4ヵ月は完全に停止状態となります。
毛髪は1日で50~100本ほどは脱毛しており、正常な状態ならば休止期から生え変わる準備が整っていきいます。
AGAなってしまうと
AGAなると、ヘアサイクルが乱れてしまいます。最初の成長期の期間が数ヵ月から1年未満と短くなります。これでは丈夫でしっかした毛髪が育たずに、細く弱い毛髪になります。
このヘアサイクルが乱れてしまう要因というのは、ストレスや遺伝、生活習慣など多岐にわたります。中でも男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が最大の要因と言われています。
デュタスの効果は
デュタスの有効成分であるデュタステリドの効果は、ヘアサイクルの乱れを整えることと言えます。これは、デュタステリドの作用機序である5-αリダクターゼ酵素の阻害にあります。先程お伝えしたヘアサイクルを乱すのがDHTです。これは「テストステロン」という男性ホルモンが、5-αリダクターゼ酵素の働きで生成されたものです。デュタスを服用することで5-αリダクターゼ酵素を抑制し、DHTの生成が減ります。
効果範囲が広い
AGA治療薬のフィンペシアなどのフィナステリド配合の薬剤も5-αリダクターゼ酵素の阻害を行います。ですが2型のみとなります。デュタステリドは、フィナステリドでは抑えられない1型も阻害します。フィナステリドを試されて効果が無い・薄いと感じられた方は、デュタステリドを服用されるのが良いかもしれません。
副作用
ホルモンに影響を及ぼすため男性機能の低下が起こる可能性があります。勃起不全が4.3%・性欲減退3.9%・精液量の減少1.7%というデータ報告があります。発現頻度が低いものに頭痛・倦怠感・発疹なども挙げられます。また、肝機能障害の報告もあり痰がでる、肌・粘膜などが黄色になったなどの副作用が出た際には服用を中止して医師に相談して下さい。
耐性や初期脱毛とは
耐性
プロペシアの有効成分であるフィナステリドを長期服用すると耐性がつくと、口コミサイト等に載っていることがあります。10年間の追跡調査によると、長期間の使用より耐性が起こるよりも改善傾向が高まっていることが判明しています。なので、5-αリダクターゼ酵素の阻害の作用をもつデュタステリドに関しても同様に大きな心配をしなくても大丈夫です。
初期脱毛
デュタスを含むAGA治療薬を服用し始めてから抜け毛が多くなる時期があります。これは薬剤が合わなかったや、効き目が出なかったわけではありません。初期脱毛と呼ばれるもので、ヘアサイクルの乱れで弱っている細い毛髪を新しい毛髪が押し出しているために起こります。一時的なものでありますのでこちらも心配しなくても大丈夫です。
耐性や初期脱毛がどうしても気になるようでしたら、一度医師に相談して見るのも良いと思います。
飲み方・効果の実感
一日一回水またはぬるま湯で1錠飲みます。これはAGA治療薬においてデュタステリドを0.5㎎~2.5㎎までの服用しても良いからです。効果が薄い・無ければ、増量してみるのも良いかと思います。ただ治療開始時には0.5㎎で十分だと言えるでしょう。
服用してから効果を感じるまでは、およそ半年ほどはかかります。ヘアサイクルの乱れを正して、毛髪の育つ環境が整うまでに必要なります。なので、AGAは数年単位の継続的な治療が必要となります。
まずは状態確認を
AGA治療薬だけなら、個人輸入・ネット通販などですぐに買うこともできます。ですが、そういった商品は偽物や詐称されて成分がきちんと含まれていないなども存在します。何よりもご自身の髪の状態にあったものでないと、効果を実感できないかもしれません。なので、まずはご自身の状態を知るうえでクリニックで医師に相談されることをおすすめいたします。