AGA治療薬は現在様々なものが流通しています。最近だと外用薬のミノキシジルが配合されたスカルプDのメディカルミノキ5などをお聞きになったことがあるかもしれません。内服薬も様々なものがありミノキシジルタブレット、フィナステリドやデュタステリドを主成分とした内服薬、それらのジェネリック医薬品など数多くあります。
AGA治療薬の中で「フィナックス(Finax)」という薬をご存知でしょうか。今回はこのフィナックスをご紹介していきます。
フィナックスとは
フィナックスはプロペシアのジェネリック医薬品で、フィナステリドを主成分とした薬剤です。フィナステリド配合の他の薬剤だとフィンペシアやフィンカーなど多くのジェネリック医薬品が販売されています。ジェネリック医薬品がジェネリック医薬品として承認・認可されるためには、世界共通の厳しい基準を満たさないとなりません。
フィナックスには、フィナステリド含有量1.0㎎で1箱に30錠入っています。フィナステリド1.0㎎というのはAGA治療での1日の摂取上限量となっていおり、フィナックス1箱でおよそ1ヵ月分の量となります。フィナックスはドクター・レッディーズ・ラボラトリーズ(Dr. Reddy’s Laboratories)という製薬メーカーが製造販売をしています。
ドクター・レッディーズ・ラボラトリーズとは
フィナックスの製造販売はドクター・レッディーズ・ラボラトリーズという製薬メーカーがしています。医薬品メーカーとして世界60カ国に医薬品・ジェネリックを展開しています。 現在ではオリジナル・ブランドの医薬品も多数製造しており、AGA治療薬ではデュタスや、アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎の薬剤アレグラなどを取り扱っております。
AGAの状態とは
フィナックスの効果をお伝えする前にAGAの状態とはどういったものなのかをご説明いたします。
遺伝や男性ホルモンの影響、飲酒・タバコや生活習慣の乱れ・血行不良などが要因だと知られています。これらの様々な要素が絡み合い、抜け毛が進行し薄毛・AGAが進行していきます。
髪の毛には寿命があり、およそ2年から6年程度で成長期・休止期・退行期のながれで循環していきます。これをヘアサイクルと呼び、AGAが進行するとこのヘアサイクルが1年未満に短縮されてしまい髪が成長しても弱く・薄い髪になってしまいます。
AGAの脱毛部には男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)が高濃度に見られており、これがヘアサイクルを短くする原因物質と考えてられています。
フィナックスの効果
フィナックスの効果は主成分であるフィナステリドによるもので、抜け毛の抑制と言えます。フィナステリドの作用機序は、5-αリダクターゼ酵素の阻害です。これは先ほどお伝えしたAGAの要因と言われるDHTに関わってきます。
男性ホルモンのDHTはテストステロン(Testosterone)が5-αリダクターゼ酵素により変化したものです。ですので、フィナックスを服用することで5-αリダクターゼ酵素を阻害し、テストステロンと結びつかないようになりDHT自体が減ります。DHTの減少に伴いヘアサイクルの改善し抜け毛が減り、髪の育つ環境が繋がっていきます。
副作用
フィナックスの主成分であるフィナステリドの副作用は、性欲減退やED、精液の減少、肝機能の低下、抑うつ症状などが挙げられます。ですが発現率がとても低くどの症状も1%以下です。もし副作用を感じた時は、直ちに服用をやめて、医師にご相談をしてください。
初期脱毛
フィナックスやその他AGA治療薬を服用を始めてから1週間~1ヶ月で、抜け毛の量が増えることがあります。これは、薬剤が偽物だ・とか薬剤が自分と合わなかったなどとは関係ありません。
初期脱毛と呼ばれる症状で、現在生えている弱い髪毛の下から新しい強い髪毛が押し出し、弱い毛髪が抜けている状態です。丈夫な髪毛が育
っている証拠でもあるので過度に心配しなくても大丈夫です。初期脱毛は、長い方だと1ヵ月以上、早い方だと2週間ほどでおさまるとのことです。
ミノキシジルとの相性は
フィナックスの主成分であるフィナステリドは抜け毛を防ぐ効果があります。しかし、抜け毛を防いでるだけでなく同時に毛髪が育つように促進させることで、効果的な治療を行うことが可能です。発毛を促す効果を有している薬剤がミノキシジルです。
ミノキシジルには血管拡張作用があるので頭皮の血流をよくし栄養がいきわたります。そして、毛包と呼ばれる器官に作用して毛髪の成長を促していきます。脱毛を抑える守りの成分が含まれているフィナステリドと、毛髪の成長を促す攻めのミノキシジルを合わせるのをお勧めします。
AGA治療は、継続して行うことで効果が発揮されます。およそ効果の実感には半年間の期間が必要と言われています。フィナックスやミノキシジルを含めてAGA治療にご興味がある方は是非一度クリニックでご相談をお勧めいたします。