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血圧にも影響する?|ミノキシジルの副作用

血圧に異常がある人はミノキシジルを使えない?

ミノキシジルは使用すると血圧に影響を与える可能性があります。ミノキシジルは血管拡張効果がある成分で、もともとは高血圧の治療薬(内服薬)として使われていました。それが発毛にも効果が認められて現在のミノキシジル系育毛剤ができたのです。そのため、ミノキシジルには血圧を下げる働きがあり、低血圧の方がミノキシジルを使用するとさらに血圧が低くなり、頭痛やめまい、吐き気、食欲不振、冷えなどの症状を引き起こしてしまうのです。また心臓にも負荷をかけてしまい、動悸や息切れ、不整脈などを引き起こす可能性もあります。

ミノキシジルは血管を拡張する効果があるのだから、低血圧の人は血の巡りが良くなって低血圧も解消するのでは?また血圧が下がるのだから、逆に心臓には負担がかからないのでは?と思う方もいるでしょう。ですがミノキシジルは血管を拡張する効果があるだけで、血液の巡りが良くなる、血液がサラサラになる、というものではありません。高血圧で血流が悪い人が使用すれば血管が広がることで流れが良くなりますが、低血圧の方は血管が広がってしまうと、さらに圧力が低下することによって血流が悪くなるのです。また、ミノキシジルの血管を広げる効果は動脈にはよく働きますが、心臓に戻る静脈にはあまり働かないのです。広い血管から細い血管に移行するわけですから、当然圧力が強くなってしまうため心臓に負担がかかるというわけです。

また、高血圧の方も注意が必要です。「高血圧の治療薬なのになぜ?」と思うかもしれません。もちろん高血圧の方全員に当てはまるわけではなく、注意が必要なのは高血圧の薬を常用している方です。高血圧の薬を飲んでいる方がミノキシジルを使用すると、必要以上に血圧を下げてしまう危険性があるからです。

また、高血圧対策を主な目的としてミノキシジルを使用するのもやめましょう。高血圧の薬はその人の体調、血圧に合わせて適切な量が処方されるものです。育毛剤として販売されているミノキシジル製剤はあくまで薄毛対策としてですから、1錠でどれくらいの血圧が下がるのか分かりません。血圧が下がり過ぎてしまったり、逆に高血圧の解消にならないこともあります。

やっぱりミノキシジルはやめたほうがいい?

前述ではミノキシジルによる血圧への悪影響、危険性を伝えてきましたが、これだけを聞くと「怖いからやめておこう」と考える方もいることでしょう。確かに、「ミノキシジルの副作用は気にすることはない!」とは言いません。さまざまなリスクがあることは頭に入れておく必要があります。

正常な血圧の方がミノキシジルを使用するのであれば、ほとんど心配は要りません。なぜなら正常な方が副作用を頻繁に引き起こすのであれば、国でも認可するわけがないからです。

もし、動悸や息切れなどの症状が表れたとしてもほとんどが軽度のものですので、比較をするなら運動後の息切れのほうが断然大きいでしょう。また、使用をやめれば元の状態に戻りますし、外用薬であれば副作用は軽微なものとなるでしょう。従って、しっかりと医師の診察・検査を受け用法・用量をしっかり守り使用すれば安心です。

ひとつだけ注意していただきたいのが、個人輸入する場合です。今はインターネット通販などでもミノキシジル製剤が購入できます。手軽に買えるので利用する方も多いのですが、実は通販商品には偽造品が出回っていることが多いのです。本物と見分けがつかないほど精巧に作られており、ミノキシジルの濃度がまちまちで極端に濃度が高いものもあります。それをつかまされると健康な方でも重篤な副作用を引き起こす危険性もあります。

逆に、血圧に不安があるという人でもしっかり医師の診察・検査を受けてミノキシジルを処方してもらえば、副作用の心配はいらないでしょう。

副作用が心配なら、まずはクリニックで相談!